あこがれを仕事に。
現在は、周回衛星の運用支援業務に携わっています。定常運用中の衛星の管制、衛星と通信をする地上設備の監視などが主な業務です。
宇宙から飛来する隕石の故郷として、よく小惑星が挙げられます。その小惑星の熱史を隕石から得られた情報を元にコンピュータでシミュレーションすることで、小惑星の形成史、さらに初期太陽系の宇宙環境を推測する研究をしていました。
大学は地学系の学科に進学し、地球やその周りの惑星について学んでいました。サークルでは天体観測や自作プラネタリウムを使った公共施設での上映会を主な活動とし、なにかにつけて宇宙にまみれた生活を送っていました。よく聞く話でもありますが、今思えば、学生時代ほど思ったことを何でもできる時間というものは本当にないものです。そういう意味では良くも悪くも有意義な学生生活を送れていたと思います。
宇宙に関わる仕事ができる会社に絞って就職活動していました。一口に宇宙といっても会社によって関わり方、仕事の内容も千差万別なので、社員の方に直接話を聞ける会社説明会は積極的に参加するようにし、情報収集を心がけていました。
小学生のころ両親に買ってもらった宇宙の図鑑が私のルーツです。宇宙について学びたくて大学を希望、そして宇宙に関わる仕事がしたくて、宇宙業界の会社を志望しました。私にとって”宇宙が好き”という思いが人生において原動力になっていました。
一番の魅力はほぼすべての部署の仕事が宇宙に関われることでした。また、インターンシップなどに参加したことで、先輩後輩間の風通しの良さ、私たち参加者への親身な接し方から社風の良さを感じられたことが後押しとなりました。
仕事のやりがいと大変なこと。またそれが楽しさに変わった瞬間。
現在私が携わっている周回衛星の定常運用支援は客先での業務であり、衛星のことや地上設備のこと、運用に関わるほぼすべてのことに対して、多くのの知識が求められます。また、様々な付帯作業も発生します。定刻で行われる運用業務に加え、自分のすべき仕事を合間の時間にうまく消化していかなければなりません。
知識の習得、付帯作業の消化など自主性がとても問われ、大変でもありますが、それだけ大きな仕事に関わっているんだというやりがいも感じています。
初めて衛星の運用業務に携わったときでしょうか。今自分が見ているモニタに映るデータは実際に宇宙にいる衛星から送られてきたものなんだ!と運用室で感激していたのをよく覚えています。
ロケット(衛星)の打ち上げ、地球の周りを回る衛星とデータのやりとりをする瞬間、業務によって様々ですが、社会人になるまであこがれでしかなかった宇宙を自分の肌身で感じられる瞬間はなにものにもかえがたいものです。自分の仕事は宇宙が舞台であるということを再認識させられます。
SEDの特色として漠然と想像していた程度でしたが、やはり客先での業務が多い印象です。仕事場ではサービスを提供する側としての技術力が求められる上、会社の名前を背負って仕事をすることになるので身も引き締まる思いがします。
企業研究をすることで、いろいろなことが様々な角度から見えてくるようになります。その中で、自分に合った仕事は何か、したいことは何かを焦らずじっくり考えてください。そうして本当に就きたい仕事が見つかれば、その熱意はきっと企業の方たちに届くはずです。