我が国では、宇宙へのアクセス手段を確保する上で不可欠な基幹ロケット(H-IIAロケット、H3ロケットおよびイプシロンSロケット)を主力とした宇宙輸送システムにより、宇宙活動の自立性を確保しています。SEDは、日本の基幹ロケットの打上げを監視する飛行安全管制システムの開発と運用、ロケットを追尾する打上げ運用設備(射場系)の開発・整備・保守・運用などを行っています。また、ロケットの打上げに用いる各種のソフトウェア開発と解析を行っています。
飛行安全系では従来の飛行安全管制システム(※)からH3ロケットおよびイプシロンSロケットに対応した新たな飛行安全管制システムを開発し、射場系では打上げ時に各射場系サイトのデータを集約・制御する射場系サーバを開発しています。
※ ロケット打上げから軌道投入まで、その後の2段機体再突入時の飛行情報を監視し、安全を確保するためのシステム
イプシロンロケットイメージ(新塗装)飛翔の様子
種子島および内之浦からの基幹ロケット打上げに際し、飛行安全管制システム、射場系サーバを用いて、飛行安全系、射場系の打上げ運用準備および打上げ運用を行っています。また、打上げ許可申請に必要となるロケット飛行計画の作成に際し、飛行安全解析を行っています。
打上げロケット経路モニタ(GoogleEarth背景)
基幹ロケット打上げ射場の種子島(H-IIAロケット、H3ロケット)、内之浦(イプシロンSロケット)の打上げ運用設備を対象として、打上げ管制設備、ロケット追跡設備、通信設備、監視設備の開発・整備・保守・運用を行っています。
種子島宇宙センター 大型ロケット発射場 第1射点
将来の宇宙輸送システムの高度化を進めるため、H3ロケットの搭載計算機上で動作する自律飛行安全ソフトウェアの開発を進めています。このソフトウェアはロケットの計算機上で自律的に飛行安全管制を行う機能を有します。