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民間人による宇宙飛行士ミッションAx-1が国際宇宙ステーションへ

公開日 2022.04.15|最終更新 2022.04.26

米国商業有人宇宙船 クルードラゴンAx-1 (アクシオム・ミッション1:Axiom Mission 1)が、日本時間2022年4月9日(土)午前0時17分に、ファルコン9ロケットでケネディ宇宙センターから打ち上げられました。

4人の宇宙飛行士が乗り込んだこの機体は、スペースX(SpaceX)社の有人宇宙船クルードラゴンのエンデバー機です。エンデバー機は2021年4月打ち上げの運用2号機にも使われ、星出宇宙飛行士が搭乗したことがあります。打ち上げは順調に進み、同日午後9時29分に、国際宇宙ステーション(ISS)のハーモニーモジュールにドッキングしました。

以下のAx-1ミッションの搭乗員4人は、全員民間人です。

マイケル・ロペズ=アレグリア(Michael López-Alegría:コマンダー)はプロの宇宙飛行士ですが、NASA職員ではありません。スペイン生まれの63歳、元米国海軍大尉で、過去4回のミッションで258日の軌道上滞在を記録しています。

ラリー・コナー(Larry Connor:パイロット)は、オハイオ州出身の72歳、不動産投資会社の代表であり、プライベートパイロットの経験があります。メイヨークリニックやクリーブランドクリニックと提携し、心臓の健康や脳・脊髄組織に関する研究を行います。

マーク・パティ(Mark Pathy:ミッションスペシャリスト)は、カナダ出身で52歳の投資家で慈善家。モントリオール小児病院、カナダの研究大学、王立カナダ地理学協会と協力して、技術実証、睡眠調査、慢性疼痛実験、目の健康調査、地球観測などを実施します。

エイタン・スティッベ(Eytan Stibbe:ミッションスペシャリスト)は64歳の起業家でベンチャーキャピタリスト。イスラエル空軍の元F16戦闘機パイロットで、今回が初飛行です。

月(画像左)とISSに接近するAx-1のエンデバー機(画像右)
月(画像左)とISSに接近するAx-1のエンデバー機(画像右) Credits: NASA

これまでISSに向かった民間宇宙飛行士は、全てロシアのソユーズ宇宙船を使っており、政府の宇宙飛行士が指揮をとっていました。しかしながら今回のAx-1ミッションでは、全てが民間で行われます。上記4人のAx-1搭乗員を加えると、現在のISSの乗員は合計11人いることになります。

Ax-1ミッションは、NASAの承認を得て2020年3月に締結されたアクシオム・スペース(Axiom Space)社とスペースX社の間の契約で実施される民間ミッションです。2021年6月にはAx-2, 3, 4の3回の追加ミッション契約も締結されています。アクシオム・スペース社は、民間宇宙飛行士により宇宙ステーションへの様々なミッションを行うことができるように、事前にNASAと大規模な契約を結んでいます。この契約は、訓練、食料、運用管理を含む包括的なもので、経験豊富な宇宙飛行士が指揮を執り、クルーが希望する科学研究や教育プログラムを中心に構成されます。

NASAは、ISSでの長期活動機会も含めた、低軌道での将来の商業有人宇宙飛行に関連した検討を行う企業13社を2018年8月に選定しており、アクシオム・スペース社もその1つです。アクシオム・スペース社は、将来自社のステーションモジュールの打ち上げ・運用を計画しています。

Ax-1ミッションのISS滞在予定は8日間で、100時間以上の研究を含む25の異なる実験を行うとしていました。4月13日には、ヒューストンで行われた開催イベントや、地元の8歳~18歳の学校生徒の開催イベントへ、軌道上からの参加が行われています。

帰還予定日の18日にロシアの船外活動があるため1日滞在が延長され、20日午前にISSから切り離される予定でしたが、帰還時の地上の天候不良によりさらに延期されています。歓送会が開かれる予定だった19日のライブ内容は、実験実施の感想と謝意が示される報告となりました。日本時間4月25日午前10時10分頃にエンデバー機のドッキングを解除、26日午前2時過ぎにフロリダ沖の海上に着水しました。Ax-1ミッションは17日間の旅程となりました。

source : Axiom Space社


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