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ヴァージン・オービット社が10個のキューブサット打ち上げに成功

最終更新 2021.01.19

ヴァージン・オービット(Virgin Orbit)社は日本時間2021年1月18日(月)に、カリフォルニア州モハベ航空宇宙港から離陸したボーイング747-400(Cosmic Girl:愛称コズミックガール)が、カリフォルニア沖の太平洋上から、空中発射式のロケットLauncherOne(長さ約21m)を切り離し、ロケットへの点火と高度500kmの極軌道への10個のキューブサットの投入に成功したことを発表しました。

ヴァージン・オービット社は、イギリスのヴァージングループに所属しており、姉妹会社には弾道飛行による宇宙観光を目指しているヴァージン・ギャラクティック社も有しています。ヴァージン・オービット社のLauncherOneは、2020年5月の初打ち上げに失敗しており、今回が2回目の打ち上げとなりました。

今回打ち上げられた10機のキューブサットは、NASAの教育目的のEducational Launch of Nanosatellites (ELaNa) ミッションとして打ち上げられたものです。

  • CACTUS-1
    キャピタル・テクノロジー(Capital Technology)大学の3Uキューブサット。2つの技術実証ペイロードを搭載。ひとつはTrapSatでエアロジェルを使い軌道上の微小デブリを捕捉する。Hermesモジュールは、インターネットを経由してコマンドと通信を行うことでコストを削減する実証実験を行う。

  • CAPE-3
    ルイジアナ大学ラファイエット(Louisiana Lafayette)校の教育ミッションで、学生はスマートフォンアプリを介して独自の実地上局の設定が行えるほか、独自の実験を設定することができる。

  • ExoCube-2
    カリフォルニア工科(California Polytechnic)大学の3Uキューブサット。地球の上層大気中の原子やイオン密度の測定を行う。

  • MiTEE
    ミシガン(Michigan)大学のキューブサットで、テザーでつないだ超小型衛星を放出し、電気力学等の基礎的な評価を行う。

  • PICs (2機)
    ブリガムヤング(Brigham Young)大学の2つのキューブサットで、他の宇宙機の軌道上点検やメンテナンス、組み立てを行う技術のための実証衛星で、互いの衛星を撮影する計画。

  • PolarCube
    コロラド大学ボルダー校(University of Colorado at Boulder)の衛星で、地表面と大気の温度データを収集する小型の放射計を搭載。

  • Q-PACE
    セントラルフロリダ(Central Florida)大学のキューブサットで、cm以下のサイズの微小粒子の低速度での衝突を観測することで、原始惑星系円盤で生じた衝突の様子を調べ、mサイズの壁を超えて微惑星を形成したかという謎を解くデータを集める。

  • RadFXSat-2
    バンダービルト(Vanderbilt)大学の衛星で、宇宙放射線の影響によってSRAMのシングルイベントエラー率の予測・検証を行うミッションと、アマチュア無線における双方向通信のための設計を検証するミッションの2つを実施する。

  • TechEdSat-7
    NASAエイムズ研究センターの衛星。小型衛星に搭載する実験装置のための2つの新技術を評価、実証、検証する。衛星は軌道投入から60日後に、Exo-Brakeと呼ばれる減速装置を利用して急速に大気圏に再突入させる。

source : ELaNa 20ミッションについて(NASA:PDFファイル), NASA


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