宇宙技術開発株式会社

シグナス14号機は国際宇宙ステーションに到着

最終更新 2020.10.06

日本時間2020年10月3日(土)午前10時16分に、ノースロップグラマン社商用補給機14号機(NG-14/Cygnus:シグナス14号機)が、アンタレスロケットで、ワロップス飛行施設より打ち上げられました。

シグナス14号機は、約3,551kgの貨物を国際ステーション(ISS)に輸送します。内訳は、実験装置や備品が1217kg、ISSのハードウェア機器1230kg、搭乗員備品が850kg、船外活動機器151kg、電子機器71kg、船外搭載品32kgとなります。

搭乗員備品には宇宙食と生鮮食料品やデザートも含まれます。船外搭載品となるシャークサット(SharkSat)はISSから離脱後に放出予定の超小型衛星です。今回運ばれた主なハードウェア機器や実験装置は以下の通りです。

  • 次世代宇宙トイレシステム (UWMS: Universal Waste Management System)
    ISSに設置されるアメリカ製の新型宇宙用トイレ。月探査に使われるオリオン宇宙船で使用する目的で開発された。これまでISSで使われていたトイレよりも小型で軽量化された。

  • 緊急用空気供給装置(CEBAA: Crew Emergency Breathing Air Assembly)
    アンモニアリークの際に5人の搭乗員に最大1時間空気を供給できる。

  • アンモニアの電気化学的酸化実験 (Ammonia Electrooxidation)
    微小重力環境下でのアンモニアの酸化分解プロセスを調べる基礎実験。人間の尿に含まれる尿素からアンモニアを抽出し、それを酸化分解することで、窒素ガスと水とエネルギーを得る。地球からの補給が難しくなる将来の長期宇宙ミッションでは、水とエネルギーの両方が重要な資源となるため、廃棄物であるアンモニアを電気化学的な方法でリサイクルする技術は重要となる可能性がある。

  • 植物栽装実験(Plant Habitat-02)
    月や火星などの長期ミッションで搭乗員の栄養を支えるための様々な種類の植物栽培実験が行われてきており、宇宙で育てる植物の栄養価と成長の評価を実施する。ラディッシュ(二十日大根)を光の条件と土壌条件を変えることで生長にどのような影響を与えるかを調査します。ラディッシュは栄養価も高く、4週間ほどで収穫できる。

  • 免疫治療実験装置 (Onco-Selectors)
    白血病の抗がん治療のための、メッセンジャーリボ核酸(mRNA)をベースにした薬剤を試験する。微小重力を利用した抗がん薬の有害な副作用のリスク低減のたモデルやスクリーニング。

  • 船外活動撮影用VRカメラ
    ISS国立研究所(ISS National Lab)、とタイム(Time)誌、フェリックス・アンド・ポールスタジオ(Felix and Paul Studios)がパートナー契約で、カナダのロボットアーム「カナダアーム2」に取り付ける改良型の360度バーチャルリアリティ(VR)カメラで、船外活動の様子を撮影する。

また、低軌道の商業利用の一環で、今回は宇宙ステーションのキューポラで、エスティ―ローダ社の化粧品の新製品である「アドバンスド ナイト リペア」の美容液の撮影が行われます。

シグナス14号機は、日本時間10月5日(月)午後9時1分にISSのユニティ(Unity)モジュールに結合されました。今回のロボットアームでの機体把持は、クリス・キャシディ指揮官が実施しました。

source : NASA


    関連リンク

    SEDの関連記事