宇宙技術開発株式会社

アルゼンチンのレーダー地球観測衛星の打ち上げ

最終更新 2020.09.02

日本時間2020年8月31日(月)午前8時19分に、アルゼンチンの地球観測衛星SAOCOM 1Bと、小型衛星の GNOMES-1, Tyvak-0172を搭載したファルコン9ロケットがケープカナベラル空軍基地から打ち上げられました。打ち上げは順調に進み、搭載された衛星の切り離しが無事実施されました。

SAOCOM 1B衛星は、合成開口レーダー(SAR)を搭載したアルゼンチンの地球観測衛星で、利用波長はL帯と、日本のALOSシリーズと同様の波長帯を利用しています。光学センサーとは異なり、夜間や悪天候の時に地表の状態を知ることができます。2018年10月に既に打ち上げられているSAOCOM 1AとイタリアのCosmoSkyMed衛星4機を使い、アルゼンチンの宇宙機関CONAEの地球観測衛星コンステレーションとして、緊急対応(火災や地震などの自然災害のより迅速な画像収集)を実施しています。アルゼンチンでは、国内での利用に加え、イタリア・アルゼンチンの緊急事態管理のための衛星システムSIASGE(Sistema Italo Argentino de Satélites para la Gestión de Emergencias)の一部としてSAOCOM衛星を利用します。

SAOCOM 1Bは、SAOCOM 1Aと同型の衛星で、高度620km、軌道傾斜角97.2度という同じ極軌道に投入され、観測頻度を倍増できるようになります。(太陽が同じ方向に見える太陽同期極軌道と呼ばれています。)ケープカナベラル空軍基地からこの軌道に投入するためには、人口密度の高い街の上空を通るため、過去50年この軌道への打ち上げはこの基地から行われてきませんでした。今回はフロリダ半島上空を避けて飛ぶよう飛行軌跡を変更した他、緊急の際には指令破壊できる安全措置を組み込んでの打ち上げとなりました。

GNOMES (GNSS Navigation and Occultation Measurement Satellite)-1は、PlanetiQ社の超小型測位衛星、Tyvak-0172はTyvak社の技術試験衛星です。

source : SAOCOM 1B切り離し(スペースX社)


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