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新しい太陽探査の世界へ!欧州の太陽観測衛星の打ち上げ

最終更新 2020.02.13

日本時間2020年2月10日(月)午後1時3分に、欧州宇宙機関(ESA)の太陽観測衛星ソーラー・オービター(Solar Orbiter)を搭載したアトラスVロケットが、ケープカナベラル宇宙基地より打ち上げられました。午後2時頃にESAのニュー・ノーチャ(New Norcia)局で、衛星が予定された地球低軌道で分離したことを示す信号が確認されました。

ソーラー・オービターは、水星の周回軌道よりも内側となる太陽表面から4,200万kmまで接近した観測を実施する予定になっています。また、金星の重力アシストを行うことで、軌道傾斜角を徐々に高くしていき、2029年には地球の公転軌道面から33度以上極方向に傾け、観測情報の少ない太陽の極方向の活動をかつてないほど太陽に接近して観測を行うことで、新たな太陽の姿を明らかにしていく予定です。

最初の太陽への接近は2021年の2月、太陽と地球の距離の約半分にまで接近する予定です。また、1回目の地球の重力アシストは2021年11月26日の予定。NASAとの協力観測が実施されるミッションであり、打ち上げも欧米両方の中継が実施されました。 NASAは、2018年すでに太陽観測衛星パーカー・ソーラー・プローブ(7年以上かけ太陽水星間の10分の1以下の距離、太陽表面から約620万kmまで近づき観測を行う)を打ち上げており、双方のデータにより更に太陽活動の更なる解明につなげていくことになります。

なお、ソーラー・オービターの搭載するセンサは10個。太陽を取り巻く環境を観測するためのセンサとして、エネルギー粒子検出器(EPD:Energetic Particle Detector)、磁力線観測装置(MAG: Magnetometer)、電磁波・プラズマ計測器(RPW: Radio and Plasma Waves)、太陽風プラズマ解析器(SWA: Solar Wind Plasma Analyser)です。太陽面や周辺の遠隔観測センサとして、極紫外線イメージャ(EUI: Extreme Ultraviolet Imager)、コロナグラフ(Metis: Coronagraph)、極・太陽震イメージャ(PHI: Polarimetric and Helioseismic Imager)、太陽圏界イメージャ(SoloHI: Heliospheric Imager)、分光画像とコロナ環境観測装置(SPICE: Spectral Imaging of the Coronal Environment)、X線分光望遠鏡(STIX: X-ray Spectrometer/Telescope)があります。

ーラー・オービターの搭載センサ
Credits: ESA-S.Poletti
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source : ESA


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