宇宙技術開発株式会社

中国の大型ロケット長征5の打ち上げ

最終更新 2020.01.08

日本時間2019年12月27日(金)午後9時45分に、実践二十号(SJ-20)を搭載した長征5ロケットが、海南省 文昌衛星発射センターから打ち上げられました。打ち上げから約33分後に予定の軌道に分離し、打ち上げは成功しました。

長征5ロケットは、全長57メートル、低軌道に25トン、静止遷移軌道へ14トンの打ち上げ能力を有し、有人打ち上げにも使うロケットとして開発されました。有毒な燃料を使う長征2、3、4号と比べて環境負荷が低い燃料を使うロケットファミリーとして長征6(小型)、7号(中型)と共に開発が進められてきました。また、外付けのブースターには液体酸素とケロシンを使っているものの、長征5の第1段と第2段は液体酸素と液体水素を燃料としています。長征6は2015年、長征7は2016年に初打ち上げを成功させています。

しかし、長征5は、2016年11月3日の初打ち上げには成功したものの、2017年7月2日の大型の通信試験衛星「実践18号」を搭載した打ち上げで、第1段ロケットの液体水素・液体酸素エンジンの異常のため打ち上げ失敗に終わっていました。そのため、今回の打ち上げ成功により、長征5ロケットでしか打ち上げられない火星探査機、月からのサンプルリターンミッション、中国の宇宙基地の各与圧モジュールの打ち上げに向けて動き出せるようになりました。

今回打ち上げられた実践二十号(SJ-20)は、打ち上げ時の質量が8トンもある大型の静止通信衛星の試験機で、中国の次世代静止衛星バスDFH-5の試験となるほか、Q/Vバンド帯通信の他レーザー通信の試験を行う予定とされています。


    SEDの関連記事