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ケプラー望遠鏡後継者のTESSは、スピーディにハビタブル惑星を選出

最終更新 2019.08.02

宇宙を遠く離れた、生命の住み得るハビタブル環境を探す試みが続いています。ウミヘビ座方向に地球から31光年のかなたにハビタブル環境に近い、陸地と大気を持つ惑星(固体惑星)GJ 357dを確認したことが、7月31日(水)にNASAから発表されました。

ハビタブル惑星探査の歴史は、ESAの宇宙望遠鏡コロー(COROT: Convection, Rotation and planetary Transits)に始まり、NASAの宇宙望遠鏡のケプラー(Kepler)では、ハッブル宇宙望遠鏡や地上観測の協力を得て、数多くの惑星を持つ恒星系、つまり、私たちの太陽系のような場所を次々と発見してきました。ケプラーは昨年燃料を使い果たしてミッション終了していますが、後継のTESSがすでに昨年打ち上げられており、ハビタブル惑星GJ 357dの太陽にあたる惑星を持つ恒星GJ 357を見出しました。恒星GJ 357は私たちの太陽の3分の1ほどの大きさ・重さで、かつ40%ほど低い温度のM型矮星ということがわかっています。

TESSは、先般観測1周年を迎えており、南半球側の空にすでに21の太陽系外惑星を発見しており、候補にいたっては、地上の確認を待つ850もの惑星系を特定しています。TESSは、27日間で24度×96度に亘る宙域を観測できる能力を持ち、ハビタブルゾーン観測のために地球から300光年より近い宙域の恒星を注視ししています。7月18日には南天の観測を終え、北天の観測に移っており、2020年には全天の4分の3を明らかにしていることでしょう。

惑星が恒星の前を通過する時の減光を観測する「トランジット法」を用いた観測で、今回TESSが発見した惑星GJ 357bは、固体惑星です。しかしながら、恒星であるGJ 357にとても近く、太陽と水星の間の距離の11分の1という近い距離を公転しているため、温度も摂氏254度と非常に高くなっています。

地上観測の協力で、その後GJ 357には更に2つの固体惑星GJ 357cとGJ 357dを見つけることができました。一番外側にあるGJ 357dは、恒星から受ける熱量を単純に算定するとマイナス53度と寒く思えるかもしれませんが、もし厚い大気があるとすれば、惑星の温度をもっと温めることができるため、水を液体としてとどめることができ、生命の住める環境である可能性が十分あるのです。

惑星GJ 357dの質量は少なくとも地球の6.1倍で、太陽と地球の距離より約20%恒星に近く、55.7日周期で恒星を回っているとのことです。

source : NASA, NASA


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