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はやぶさ2ターゲットマーカ分離実施しタッチダウンへ準備

公開日 2019.05.23|最終更新 2019.05.31

昨年6月に小惑星リュウグウに到着した日本の小惑星探査機「はやぶさ2」は、リュウグウの観測を開始、9, 10月には小型ローバ(MINERVA-II)と小型着陸機(MASCOT)を分離し、リュウグウ表面の画像取得などを実施しました。地球との通信往復には約30分以上を要すものの、様々な困難を超えて、多くの成果が地球に届き続けています。今年2月22日にはタッチダウン運用でリュウグウの表面サンプルの採取が行われ、4月5日にはリュウグウ内部物質採取に向けて人工クレーターの生成が実施されました。5月14-16日にかけて2回目のタッチダウンの前にターゲットマーカを人工クレーターの近くに投下するための運用が実施されましたが、その際、自律判断により降下が中止されて上昇に切り替わったことがその後の運用に影響を与えるか心配されていました。

5月22日(木)の記者説明会では、探査機の下降時にLIDARの距離計測に問題が出たため、通常の回避手順が働き上昇に転じたことが説明され、ターゲットマーカ投下を行うことはできなかったものの、「はやぶさ2」の生成した人工クレーターの低高度撮影に成功したと発表されました。発表資料にて、上昇時の高度500メートルと高度600メートルから撮影した画像が公開されました。 また、LIDARの高度値の異常は、高度50メートル通過時に受信感度切り替えのタイミングでノイズが混入したことが原因と明らかにされました。その後、ノイズの混入を確実に防ぐ切り替え方式を見出され、この方式を採用していく予定だということです。

source : 記者説明会(2019年5月22日)(JAXA)

「はやぶさ2」は、リュウグウが太陽に近づき小惑星表面温度が上がる時期を避けるため、7月上旬までに一連のサンプル採取までの計画を実施する必要があります。5月28~30日のPPTD(ピンポイントタッチダウン)-TM1A運用にて、「はやぶさ2」はターゲットマーカの投下を実施しました。29日から航法画像の配信が行われ、hayabua2_jaxaツイッターでは、30日午前11時19分~23分までの着陸候補地点のひとつC01へのターゲットマーカ投下の様子が紹介されています。6月10日の週にはその次のPPTD-TM1B運用も計画されており、クレーター周辺の地形と、探査機の状態を6月中旬までに精査した上で、実際に6月下旬~7月上旬にタッチダウン運用を実施するかを決めることになります。今後も「はやぶさ2」の活躍から目が離せません。

source : ターゲットマーカ分離(JAXAはやぶさ2 Twitter), ターゲットマーカ投下運用(PPTD-TM1)について(JAXA)


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