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インドネシアの通信衛星と共に月着陸船を載せたファルコン9の打ち上げ成功

公開日 2019.02.21|最終更新 2019.04.03

2019年2月22日(金)午前10時45分、SpaceX社ファルコン9ロケットにより、インドネシア初のハイスループット通信衛星のNusantara Satu (PSN-6)などと共に、イスラエルのSpaceILの民間月着陸船Beresheetが打ち上げられました。打ち上げは順調に推移し、打ち上げから約33分39秒後にBeresheeが、打ち上げから44分38秒後にNusantara Satu (PSN-6)とS5が、予定通り切り離されました。今回3回目のフライトとなる第一段ロケットは、打ち上げから約8分32秒後に、ドローンシップで洋上回収されています。

Nusantara Satuは、インドネシア初のハイスループットの静止通信衛星で、東経146度の静止軌道上からサービスを実施する予定です。26のCバンド帯のトランスポンダを持ち、8つのKuバンド帯のスポットビームを利用できます。打ち上げ重量は4,100kgです。

Beresheetは、グーグル社が以前賞金をかけて行った「グーグル・ルナーXプライズ(2007-2018年)」に最後まで残っていたグループの1つが開発した月着陸船です。期日までにロケットを含めた調達に成功せず、賞金は棚上げされたのですが、SpaceILは提案チームの中で最初にスタートを切りました。

SpaceILは、イスラエルのチームで、スタッフとボランティアの数十名から構成されており、創設者等はITエンジニアなどの技術者であり、国の宇宙産業からもバックアップされていると報じられています。着陸機の打ち上げ重量は585kgですが、そのうち435kgが推進剤であり機体自体は150kgほどです。機体の大きさは高さ1.5m、直径約2mほどで、4本の着陸脚をもっています。着陸機は推進ロケットを使い500m先にホップすることができます。搭載装置は、画像取得のためのイメージャ、磁力計、NASAの提供したレーザーレトロリフレクター(レーザー反射鏡)で、月面からの画像を送信する予定です。着陸後、約2日間データの送信が行われる予定です。ミッション期間は約2ヵ月半とのことです。

Beresheetは高度60,000 kmの遠地点でロケットから分離し、地球を長楕円軌道で周回しながら遠地点高度を上げていき、月楕円軌道へと推移する計画で、着陸は自動シーケンスで行われるとのことです。予定通り打ちあがり、順調に推移した場合は、下記の日程で着陸まで進む計画です。なお、着陸予定地は、北緯28度、東経17.5度に位置する晴れの海(Mare Serenitatis)の北部とされています。

  • 2月22日(金)10時45分

    打ち上げ

  • 3月20日(水)

    月上空軌道へ

  • 4月4日(木)

    月周回軌道へ

  • 4月11日 (木)

    着陸予定

source : NASA, Beresheet(NASA)


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