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火星探査機「インサイト」が火星に着陸成功

公開日 2018.11.21|最終更新 2018.11.28

NASAの火星探査機インサイト(Insight)が、日本時間11月27日(月)午前4時52分に火星に着陸成功しました。突入・降下・着陸時のデータは、2機のキューブサットMarCOから無線を中継して送られました。火星の大気圏突入からタッチダウンまで約6分半かかりますが、その間の制御はインサイト側で自動的に実施されました。

インサイトは、2枚の10角形(円形)の太陽電池パネルの展開を着陸16分後から16分かけて行いました。これらのデータはNASAのマーズ・オデッセイ火星周回機が中継し、着陸から5時間半後にNASAのジェット推進研究センターのインサイトミッション管制室で確認が行われました。着陸後のインサイトが送信した撮影画像が公開されています。また、インサイトと共に火星へ向かったキューブサットのMarCO-Bが、火星を通り過ぎる際に撮影した画像も公開されました。

source : 着陸成功プレスリリース(NASA)MarCO-B撮影画像(NASA)

2日記事 に取り上げたようにインサイトは予定通り、赤道に近い平らなエリシウム平原(Elysium Planitia)に着陸しました。着陸成功のプレスリリースのカメラICC (Instrument Contex Camera)の画像では、一面に黒い斑点の散る何だかよくわからない画像という印象が強いと思いますが、一面に散っているのは巻き上げられた火星の塵(レンズカバー表面に付着)、下方はインサイトの脚部、上には火星の地平線が湾曲して見えています。魚眼レンズのため、このような画像となっています。

念のため、もう一枚の画像を紹介します。こちらは、ロボットアーム上に搭載されて機器の展開をチェックするカメラIDC (Instrument Deployment Camera)で撮影されたものです。前述のプレスリリースに掲載した写真と共に、火星を周回するマーズ・オデッセイを経由して中継されました。

source : 着陸後のIDCカメラ画像(NASA)

なお、2020年7月に打ち上げが予定されている、NASAの次の火星探査機となるマーズ2020(Mars 2020)ローバーの着陸地点も、11月20日にNASAから発表されています。マーズ2020の着陸地点はJezeroクレーターの予定で、数十億年前古代に液体水が流れ、谷を通り、湖沼となっていたであろうと推察できる場所です。粘土と炭酸塩の豊富な沈殿物の鉱物を分光計などを使って探査する予定とのことです。2020年に打ち上げ予定で2021年3月火星到着予定の欧州とロシア共同のエグゾマーズミッション第2弾については、ESAの11月9日記事によれば、オクシア平原(Oxia Planum)が着陸地として有力と伝えられています。

source : マーズ2020の着陸候補(NASA), ExoMars2020着陸候補(ESA)


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