宇宙技術開発株式会社

欧州火星ローバーは熱・振動試験へ

最終更新 2018.05.30

エグゾマーズ(ExoMars)は、欧州とロシアが共同で進める火星探査ミッションです。前期・後期と分かれており、2016年の前期ミッションではすでにトレース・ガス・オービター(TGO:Trace Gas Orbiter)が、火星を周回し観測実験を行い活躍しています。後期ミッションは、火星着陸機とローバー(探査機)が予定されており、欧州の担当するローバーの熱構造モデルを使い、2か月間の試験キャンペーンが実施されます。

構造モデルは、英国からグランスツールーズにあるエアバスの施設へ移送されました。ローバーは、火星大気に突入し高速でパラシュートを開き、最終的に火星に着陸しなくてはなりません。ローバーの熱構造モデルの試験は、地球の大気圧の1%未満で二酸化炭素主体の火星大気を模擬したチャンバー内で実施されます。

ローバーの温度は摂氏マイナス120度よりも低い酷寒環境で稼働しなければならず、ローバーの土壌サンプルを解析するコンパートメントは摂氏マイナス20度~40度に維持されなければなりません。この試験は8月の初めには終了し、モスクワに移され、降下モジュールの試験モデル内に収容された状態で、再び振動・衝撃試験を行います。他の試験モデルを使ったローバーの動きや航法制御について8か月間行う試験も、間もなく開始されます。

なお、トレース・ガス・オービターは、ローバーで収集したデータを地球へ中継する予定であり、すでに火星で活躍中の、NASAの複数のローバーへの通信中継能力を有しています。

エグゾマーズミッションの後期は、2020年の夏に打ち上げ、到着は2021年3月になる予定です。

source : ESA


    関連リンク

    SEDの関連記事