宇宙技術開発株式会社

雲の上の不思議で美しい発光現象の解明へ

最終更新 2018.04.23

雲の上に生じる不思議で美しい発光現象は、初めはまれに観測されるだけでしたが、宇宙飛行士達が多く目にする機会が増え、注目され、研究が進められてきました。成層圏の雲のすぐ上の電子の発光現象(Electron-positron beam)や、青い閃光が上に立ち上るブルージェット(Blue jets)、更に上の中間圏で生じる赤いスプライト(Sprites)、更に上の電離層付近で窒素崩壊電子が巨大なドーナツ状に光るエルブス(Elves:Emission of Light and Very Low Frequency)が、今では知られるようになってきました。

欧州宇宙機関ESAから4月13日に紹介されたように、国際宇宙ステーションの欧州モジュールであるコロンバスの外部に、ロボットアームを使用して重さ314kgほどの装置であるASIM(Atmosphere-Space Interactions Monitor)が設置されました。ASIMは、X線やガンマ線のレベルのエネルギー放出の把握や、光学機器での発光現象の把握、1秒あたり12フレームの画像撮影などができ、上記のような雷や雲の上に生じる様々な発光現象を観測していく予定です。

国際宇宙ステーションは地上約400kmの高さで地球を周回しているため、こうした雷や雲の上に生じる発光現象の出現エリアをほとんどカバーする観測が可能です。日本でも2012年から2015年まで日本実験棟船外実験プラットフォーム上に、JEM-GLIMS(Global Lightning and sprIte MeasurementS on JEM-EF)が搭載され、多くのデータを収集し、発光現象の把握に大きな貢献をしてきました。

多くの事例を観測しながら、未だ現象自体の解明は途上にある状況です。これまでの観測情報に新しくASIMのデータが取得されていくことにより、研究の前進が期待できます。

source : ESA


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