宇宙技術開発株式会社

超小型衛星SOCRATESが量子通信実証実験に成功

最終更新 2017.07.13

2017年7月11日に国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)から、「超小型衛星による量子通信の実証実験に世界で初めて成功」というプレスリリースが発表されました。今回の発表では、2014年5月末に打ち上げられた重量50kgの超小型衛星(SOCRATES:Space Optical Communications Research Advanced TEchnology Satellite)に搭載される小型光通信機器(SOTA:Small Optical TrAnsponder)と地上局とで実施された、新しい通信方式である量子通信の実証実験を実施したということです。

長距離通信かつ高秘匿化を実現できる衛星量子通信は、日本、中国、欧米各国で研究開発が活発に行われています。量子通信は、光子からの微弱な信号を低雑音の機器で受信し実用化していく必要があり、関連する技術実証には様々な課題があります。

なお、昨年8月には、中国科学技術大学を中心とするチームが、量子科学実験衛星(QUESS:約600kg)を打ち上げ、今年6月に1,200km離れた2つの地上局に向けて衛星から量子もつれ配信を行う実験に成功しています。

今回発表のNICTの成果では、超小型衛星SOCRATESに搭載された衛星搭載用小型光通信機器SOTAから、2つの偏光状態に0,1のビット情報をランダムに符号化した信号を毎秒1千万ビットの速度(10メガビット/秒)で地上局へ送信しました。NICT光地上局では、口径1mの望遠鏡でSOTAからの信号を受光し、量子受信機まで導波してビット情報を復号しました。従来の光通信より更に高効率な通信や、情報漏えいを防ぐための量子暗号の基盤技術の実証実験に成功したことになります。

source : NICTサイエンスクラウドWebページ