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エグゾマーズ火星周回機が軌道調整、科学観測軌道へ向かう遷移軌道に

最終更新 2017.02.09

欧州とロシアが共同で進める火星探査ミッションのエグゾマーズ(ExoMars)ミッションで、現在火星を周回・観測しているトレース・ガス・オービター(TGO:Trace Gas Orbiter)の軌道調整が実施されました。

TGOは、2016年10月19日に火星周回軌道に入り、火星接近時の高度230-310km、遠点高度98,000kmの楕円軌道で、4.2日に1回周回していました。この軌道は、赤道に近く赤道からの傾斜角も5度と、赤道付近のメリディアニ高原にスキャパレリ探査機を降下させると共に、通信を中継するのための軌道となっていました。

最終的にTGOは、科学観測を実施する高度400kmの円軌道に入る必要があります。

今回の軌道調整は、ドイツダルムシュタットにあるESAの運用センターから、2017年1月19日、23日、27日の3回に分けてメインエンジンを噴射することで実施されました。この噴射により、近点高度250km、遠点高度33,475km、軌道傾斜角74度という火星時間で1日に火星を1周回する軌道へと変更されました。

2月5日に微調整のための軌道制御が行われ、近点高度が250kmから210kmへ下げられました。

今後この軌道で3月初めに観測機器の調整が実施されますが、3月中旬から13ヶ月間かけて火星大気によるエアロブレーキで遠点高度を400kmにまで下げ、最終的な観測軌道(高度約400kmの円軌道)へと変更する計画となっています。

記事では、今回の変更とエアロブレーキの働く軌道がアニメーションでも表現されています。

source : ESA


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