宇宙技術開発株式会社

30年運用に向かい知恵を結集させる欧州のX線天文観測

最終更新 2016.12.15

欧州宇宙機関ESAのX線天文望遠鏡XMMニュートン(XMM-Newton)は、重量3800kg、長さ10mと、欧州で開発された中では最も大型の科学衛星です。1999年に打ち上げられミッション期間は10年の予定でしたが、17年経った現在でもほとんど何の問題もなく20年の観測が実施できると見込まれています。この17年間のミッション中に4775件、今年だけで358件もの天体物理分野での科学出版を行いました。

しかし、プロジェクトチームは、更にXMMニュートンを20年を超えて観測させることができるよう延命を考えています。

XMMニュートンは、大量の燃料を搭載しており、これまでもできるだけ消費量を節約してきましたが、ミッションの継続にはほぼ1日に1回のスラスタ噴射が必要です。すでにメインタンクの枯渇は予想されており、通常は使うことのない残りの3つのタンクの燃料は、そのままでは直接使うことができない設計です。これをメインタンクに移すことで運用期間の延長を目指します。

このような軌道上での燃料移送を前提に設計されていない宇宙機のタンク間で燃料を移送した例はないはずで、実際の燃料移送に成功すれば、XMMニュートンは、2023年まで延命することができます。

source : ESA


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