火星地中に米スペリオール湖よりも沢山の氷を確認

最終更新 2016.11.29

NASAの火星軌道を周回し観測を行っているマーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)は、搭載されている地表面下を探るシャロー・レーダー(SHARAD:ground-penetrating Shallow Radar)を使って、火星北半球の中緯度地域に広がるユートピア平原(Utopia Planitia)下に、大量の水の氷があることを確認しました。

シャロー・レーダーを使って、米国のニューメキシコ州より広いユートピア平原の一部を、600回以上の上空通過観測を行い、解析が実施されました。その結果、地下1-10mの所で、岩石やダストが混じっているものの、水分含有量は50-85%に上る厚さ80-170mの水の氷を検出しました。これは、米国五大湖のひとつスペリオール湖の水よりも多い量に相当します。

現在の火星では、大気中の水分含有量は1%未満ととても乾いており、液体状の水が地表に存在することはできない環境にあります。表面がカバーされている地中は、水が保持しやすいと考えられています。

火星の回転軸は25度傾いており、極域に水の氷を蓄積しているものの、12万年間で2回はその傾斜が変わっていて、極域が暑くなった際に、中緯度域に水が追いやられたとみられます。北緯39度から49度にわたって存在するユートピア平原は、新たな水の採取場所になると考えられています。

シャロー・レーダーは、MROに搭載されている6つの科学機器の内の1つで、今月で10年運用されています。

source : NASA


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