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プロキシマbは、太陽系外で最も近く生命の可能性のある惑星

最終更新 2016.10.27

古典的なサイエンス・フィクションでも何度も取り上げられてきた、我々の太陽系に最も近い恒星アルファケンタウリの伴星、プロキシマ・ケンタウリ(Proxima Centauri)には、科学観測により水の存在するしるしが認められています。

プロキシマ・ケンタウリを周回しており、地球と似た質量・岩石性の惑星で、生命が住み得る地域に位置するのが、プロキシマb(Proxima b)に当たります。

プロキシマbの表面には広く水が分布すると考えられ、それは、近年になって木星や土星の月に発見されているように、地表面の下に存在する可能性もあります。また、その質量は地球の約1.3倍、主星からの距離は、太陽-水星間の10分の1(0.05天文単位)です。高温が懸念されるかもしれませんが、主星のプロキシマ・ケンタウリは褐色矮星であり、質量は太陽の10分の1、明るさは太陽の1000分の1ほどです。

プロキシマbは、恒星の周囲を回る惑星によって周期的に減光が起きる現象を観測する、トランジット法を使った通常観測を終えていますが、小さいためあまり詳細を知ることはできません。半径や質量と構成素材のシミュレーションを通して、様々なケースが検討されています。

半径は地球の0.94-1.40倍の範囲で変化が仮定されています。最小と仮定した場合、5,990km惑星の65%が金属で、残りはケイ酸塩で構成される岩石性のマントル、ほんの少し水が存在すると考えられます。これは水星の金属核構成に似ており、地球の場合でも水は惑星質量の0.05%を超えないことを考えても、逸脱するものではありません。

最大の仮定半径8,920kmの場合は、50%が岩石系で50%が水となり、液体水の深さは200kmにも上り、地下では高圧の固体となってマントル境界に達する構造も考えられます。こうした場合も、薄い大気が惑星上を覆っている可能性があります。

非常に多くのシナリオが考えられており、いくつかは完全に乾燥した惑星である場合があるものの、他の多くのケースでは構成の中に水の存在を許容するものになっています。更に研究を進めるには、太陽活動のように、主星の活動状況が、惑星構成中の内容を制限するものになってきます。

今後のプロキシマ・ケンタウリの観測、特にマグネシウム、鉄、シリコンといった重い元素の観測で、より正確なプロキシマbの半径や混合物組成が明らかになるものと期待されます。

天体物理ジャーナルに、マルセイユ大学とコーネル大学の研究者達からこれらの成果が、将来研究の基礎として発表・出版予定です。

source : NASA


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