宇宙技術開発株式会社

スキャパレリの落下地点をMROの高解像度カメラで確認

公開日 2016.10.24|最終更新 2016.10.28

日本時間2016年10月19日(水)午後11時42分、火星大気圏に突入し、6分間かけて下降を開始した着陸機スキャパレリ(Schiaparelli)は、着陸予定時刻よりも前に通信が失われました。

スキャパレリの火星大気への突入は、日本時間19日(水)午後11時50分頃に行われました。その75分前にビーコン信号を送信し始めた時点では、信号は捕捉されていました。通信の中継にも使われていた火星周回中の母船トレース・ガス・オービター(TGO)に保存されていた、スキャパレリの下降時のデータを基に解析が進められました。

20日に撮影されたMROに搭載されている分解能6mの低分解能カメラCTXで、5月に撮影した画像と10月20日に撮影した画像を比較した結果、2箇所で変化が生じているのが確認されました。

評価の結果、スキャパレリは2-4kmの高度から時速300km以上で地表に衝突したとされ、着陸時の逆噴射に使う予定のエンジンの燃料タンクがほぼ一杯のままであったことから、衝突により着陸機が爆発した可能性が指摘されました。

落下場所が確認された地点は、メリディアニ高原の着陸予定地となっていた105×15kmのエリアの中央位置より、およそ5.4km西にあたります。その衝突箇所周辺を、25日にMROの搭載する高分解能カメラのハイライズ(HiRISE)が撮影しています。その画像から、3か所の衝突痕が改めて認められました。

画面一番左(西側)は、衝突痕の周囲に光線が出たような跡が広がっており、予想よりも早めにシャットダウンされたエンジンのため、宇宙機が衝突し浅いクレーターになっているようです。着陸機それ自身が衝突したところを含んでいます。

およそ1.4km東の物体は、明るい点の周りを暗い地面が取り囲むのが見えており、耐熱シールドのようです。着陸機のおよそ0.9km南(画面の一番下)は、着陸機のパラシュートとパラシュートを格納していたバックシェルです。事故原因の調査は引き続き行われています。

source : NASA


    関連リンク

    SEDの関連記事