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土星探査機カッシーニの終焉に向かって新たなミッション

最終更新 2016.08.26

NASAおよびESA共同ミッションの「カッシーニ(Cassini)」宇宙探査機は土星を周回し観測を実施しています。カッシーニの打ち上げは1997年10月15日、土星軌道に入ったのは2004年6月30日、以来現在も活躍中ですが、2017年9月に土星大気に突入する計画であり、いよいよミッション終了に向かうことになります。

終了に先立ち、2017年4月から6か月間の最後のミッションを開始します。カッシーニ探査機は昨年までに、土星の月に関する観測の総仕上げを実施しています。その月のひとつ「エンケラドス(Enceladus)」については極近くの接近観測により、水や蒸気を含むガスや岩石を噴き出す間欠泉の吹き出しなどの解明を行い、観測は最高潮に達しました。

エンケラドスの間欠泉は2005年に初めて観測されましたが、その後の観測により、表面の30-40kmの凍った殻の下に、10kmほどの深さのある海の存在が判明、間欠泉の吹き出しには、シリコンを含む岩石も含まれています。また、エンケラドス表面は、構成時に液体の存在の影響が示唆される、穴の開いた多孔質状態の岩石になっています。

さて、2016年12月から2017年7月の運用では、土星の極方向を繰り返し観測し、土星の細いFリングのすぐ外側を通過します。その後、土星の上層大気と一番内側のリングの間を周回します。これらのデータは土星の詳細な重力マップを提供して、惑星の内部構成の解明に役立てられます。

また、欧州宇宙機関ESAの宇宙追跡局ネットワークであるエストラック(Estrack)により、これらの実験の信号をカッシーニ探査機から取得します。今年8月10日に行われた初期の試験において、オーストラリアのニューノーシア局で、14.4億kmカッシーニからの信号の受信に成功しています。

source : NASA


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