みずがめ座宙域に発見された生命の住みうる惑星

最終更新 2016.07.22

つい先日NASAのケプラー宇宙望遠鏡により進められている生命の住み得る惑星系の探査結果が出たところで、今度は、26年以上も宇宙から天体観測を行っているハッブル望遠鏡を使ったハビタブルゾーン(生命生存可能領域)内で見つかった地球サイズの惑星2個の大気観測が行われました。

惑星の母星は、みずがめ座方向にある、少なくとも5億歳以上の赤色矮星です。2015年末にチリ共和国にあるESAのラシラ観測所(La Silla Observatory)にあるベルギーが所有するロボット望遠鏡トラピスト(TRAPPIST)による観測を通して発見されました。

候補となっている惑星は、1.5日で赤色矮星の周りを回る「TRAPPIST-1b」と、2.4日で回っている「TRAPPIST-1c」です。研究者達により、2惑星は視線上で互いに重なる現象が2年毎に起きていることがわかっており、その時に惑星の大気特性を示す信号をとらえることで、ハッブル宇宙望遠鏡を使って、水素よりも重い気体で構成される薄い大気があるか証拠が得られると考えています。

その観測でメタンや水、大気の厚さについて見積もることができるとNASAは期待を寄せています。

また、2018年に打ち上げが計画されているジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST:James Webb Space Telescope)を使えば、水蒸気やメタン、二酸化炭素などを含めてどんな大気組成で構成されているかが十分に分析でき、惑星の温度や表面気圧についても観測可能ということです。ハッブル望遠鏡は、このような候補天体の大気の事前スクリーニングに使えます。

一方、NASAのケプラーは現在進めているK2ミッション中に地球サイズの惑星4つを含む100以上の系外惑星を確認し、19日にNASAから報告されました。注目されたのは、M型矮星「K2-72」を主星とする4つの惑星のうちの2つで、15日間で公転する「K2-72c」と、24日間で公転する 「K2-72e」です。

「K2-72」も、ハッブルのニュースで取り上げた赤色矮星と同じくみずがめ座方向にあり、私たちの太陽よりもっと発するエネルギーが小さいため、惑星は主星に近いものの生命が存在し得る範囲と推測されています。地球からは181光年離れています。

「K2-72」を回る2惑星は地球と同じく岩石タイプで地球直径より20-50パーセントほど大きめ、地球の気温と比較し、「K2-72c」は10パーセントほど暖かく、「K2-72e」は6パーセントほど冷たくなっています。

ケプラーによるこれらの成果は地上望遠鏡による追随観測との協力で達成されたもので、アストロフィジカルジャーナル補足シリーズでオンライン公開されています。宇宙望遠鏡による、生命の住み得る惑星系の探査は着々と進めらています。

source : NASA


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