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準惑星セレスの白く輝く部分の解明へ

最終更新 2016.06.30

NASAの小惑星探査機ドーン(Dawn)は、2011年~12年に小惑星ヴェスタを観測、現在は準惑星セレス(Ceres:ケレスとも言う)を徐々に周回高度を下げながら観測しています。

セレス表面にある複数のクレーターの中央に点在する明るい輝点が今までも話題に上りましたが、最大のクレーターであるオケイター・クレーター(Occator Crater)は幅92km、中央部の輝いている部分は幅およそ10km程度で、ドームのように少し膨らんでおり、その周囲を同心円状にひびわれがあります。

ドーンの可視・赤外線マッピング分光計画像で観測したデータを処理した画像を見ると、赤い部分は炭酸塩の豊富な部分、灰色は炭酸塩が低い部分を示しています。この明るく輝く部分の主な素材は、熱水環境でしばしば構成される炭酸塩であることが新たな事実を示唆しているようです。

それはセレスの地表近く表面下に、比較的新しい年代に液体の水が存在していたかもしれず、現在表面で輝いているこれらの物質が、地中の海または地域的に広がっていた水の残したもので、隕石の衝突により染み出し数百万年前に再凍結したことを意味するかもしれません。

ドーンの可視・赤外線マッピング分光計では、可視より長い波長の部分の観測データを使い、これらの物質の成分の特定を行っています。また、昨年の研究では、セレス表面に層状のケイ酸塩、アンモニアが含まれる泥があることを報告しており、この事実はセレスが海王星軌道近く、現在の火星と木星の間の位置よりも遠くで組成蓄積を行ってから、現在の位置に移ってきたのではないかと報告されました。

新しくオケイター・クレーターでもアンモニウム塩が見つかっており、セレスの外惑星起源説は裏付けされているようです。

こうしたオケイター・クレーターで発見されたアンモニア塩は、その表面の裂け目から噴き出る間欠泉のために知られている、土星の凍った月エンケラドスから昇るプルームからも検出されており、今後更にセレスの研究に興味を増すものとなっています。

これらのクレーターは2km以上というその深さからも、数十億年よりも新しい世代に出来たものと考えられます。セレスの組成として40パーセント以上が氷で、残りが岩や塩、低比重の化合物からなることを示唆しており、浅いクレーターで表面に現れている素材を研究することで氷と岩の混合比の違いなどがあるかもしれないということです。

source : NASA


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