宇宙技術開発株式会社

宇宙に浮かぶ温室衛星CROPISは2017年打ち上げ予定

最終更新 2016.06.01

ドイツ宇宙機関DLRは、5月24日に月と火星を模擬した環境の温室2つを持つ衛星を地球軌道上に、2017年後期にファルコン9ロケットで打ち上げると発表しました。現在は宇宙ステーションでもLED光による植物の栽培が開始されており、宇宙での植物栽培の潜在的な可能性が取り上げられるようになってきています。

ドイツの開発するEu:CROPIS衛星は、植物育成試験をする衛星で、宇宙に浮かぶ温室のようなものです。現在、飛行モデルの開発に着手できるマイルストーンに達しており、2017年春までに飛行モデルの開発と試験を行うことになりました。

CROPIS衛星は、高度600kmに打ち上げられ、回転により重力をシミュレーションするようになっています。ミッションの最初の6か月は月の重力環境である6分の1G(重力)を模擬し、続く6か月間は火星の重力環境である3分の1Gを模擬します。

16個のカメラの監視のもとでトマトの種が育てられ、微生物のいる毛細フィルタ(trickle filter)を苗床にして、合成尿素を肥料に変換できるようにすることで取り除きます。

また、閉鎖環境内で過剰なアンモニアから守り酸素を運ぶミドリムシも搭載します。LED光がミドリムシとトマトの種が必要とする昼夜のリズムを供給します。人が排出する尿の廃棄物処理の一環として、土壌と同じような再生機能を持たせながら、肥料に変えていくシステムを試験します。

source : DLR