宇宙技術開発株式会社

19日宇宙開発利用部会報告のX線天文衛星「ひとみ」(ASTRO-H)の状況

最終更新 2016.04.20

4月19日(火)に開催された宇宙開発利用部会(文部科学省 科学技術・学術審議会)において、下記資料が公開されました。
X線天文衛星「ひとみ」(ASTRO-H)の状況について(JAXA:PDFファイル)

<資料中の推定メカニズムサマリ>

  • 1)3月26日に活動銀河核観測のための姿勢変更運用を計画通り実施した。

  • 2)姿勢変更運用後、姿勢制御系の想定と異なる動作により、実際には衛星が回転していないにもかかわらず、姿勢制御系は衛星が回転していると自己判断した。その結果、回転を止めようとする向きにリアクションホイール(RW)を作動させ、衛星を回転させるという姿勢異常が発生した。

  • 3)加えて、姿勢制御系が実施する磁気トルカによる角運動量のアンローディング(※)が姿勢異常のため正常に働かず、RWに角運動量が蓄積し続けた。

  • 4)姿勢制御系はこの状況を危険と判断し、衛星を安全な状態とするためセーフホールド(SH)に移行し、スラスタを噴射したと推定される。この際、姿勢制御系は不適切なスラスタ制御パラメータにより、想定と異なる指示をスラスタに与えたと推定される。その結果、スラスタは想定と異なる噴射を行い、衛星の回転が加速する作用を与えたと推定される。

  • 5)衛星の想定以上の回転運動により、太陽電池パネルの一部、あるいは伸展式光学ベンチ(EOB)など、速い回転に対して構造的に弱い部位が分離したと推定される。

  • ※アンローディング:磁気トルカ作動または姿勢制御用スラスタの微量噴射により、リアクションホイールの回転数を正常動作範囲内に調整する運用

<資料中に示された今後の計画>