太陽風が引き起こす木星の強力なオーロラ

最終更新 2016.03.23

木星のオーロラについては、1974年12月4日に木星に接近した米国の深宇宙探査機パイオニア11号がその存在を明らかとしました。

木星のオーロラは地球のオーロラとは比べものにならないほど激しく大規模な現象で、電波、紫外線、X線等の多くの波長帯において地球のオーロラよりも百倍以上明るく光っています。X線波長域で観測されるオーロラは光速に近い速度の酸素や硫黄のイオンが木星大気に衝突して発光すると考えられています。

イオンが光速近くまで加速されるメカニズムは長年謎であり、主に二つの仮説が挙げられています。一つ目は地球のオーロラと同様、太陽風の影響で加速されるという説、もう一つは、木星の高速自転と木星自身がもつ磁場及び木星の衛星イオから供給されるプラズマによって加速されるという説です。

JAXAの惑星分光観測衛星「ひさき」は、NASAのチャンドラX線望遠鏡、欧州宇宙機関ESAのXMMニュートンなどと協力し、木星のオーロラを二週間にわたって長時間観測し、その結果、太陽風の速度と木星オーロラの強度が深く関わり合っていることがわかりました。

数値計算結果で明らかにされたX線オーロラを貫く磁力線は木星磁気圏と太陽風の境界面に繋がっていることからは、X線オーロラは地球のオーロラと同様に、イオンが太陽風の影響で加速されて発生している可能性が高いことが示唆されています。成果はアメリカ地球物理学専門誌 Journal of Geophysical Research オンライン版に2016年3月23日、掲載されました。

また、NASAからは23日付で、チャンドラX線望遠鏡の撮影した2011年10月2日のX線オーロラも公開されています。*1

source : JAXA


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