油井宇宙飛行士、ドームシティで報告会

最終更新 2016.03.17

16日、2000人を超える参加者が油井宇宙飛行士の講演するドームシティホールに集うことになりました。若者向きの会場イルミネーション、60パーセントが女性、年齢層も10歳以下の子供から70歳以上の方々までおられるという、科学イベントとしては一風変わった展開となりました。

会場では142日間と長い滞在期間のミッションダイジェストが、ビデオで紹介され、その後2つのトークセッションが続けられました。

油井宇宙飛行士のミッションを振り返ってみると、2015年4月の無人補給機プログレス59Pの失敗とスペースX社のドラゴン補給船SpX-7の失敗が続き、その後7月に無人補給機プログレス60Pの補給は成功したものの、次の有人打ち上げメンバーとしてステーションに向かう極めて厳しいタイミングでした。

しかし、こうのとり5号機で、NASAから緊急輸送を依頼された飲料水浄化のためのフィルタも無事届けることができ、ステーションに多くの補給をもたらすことができました。果物の補給を受ける写真はネット上でも明るい話題として多く取り上げられました。

★レタスの本音?!★

トークセッションでは、宇宙ステーションではインターネット通信環境が遅いこともあり、また多くの応援メッセージに目を通すために、寝る前の休憩時間の一時間を利用して自分のツイートをしたことも紹介。油井宇宙飛行士自身のツイッターでお馴染みの写真も使われました。

また、宇宙で育てて食べたロメインレタスはおいしいと答えたが、地元の川上村のレタスに比べたら本当はおいしくなかったという野菜嫌いの油井さんらしい本音も聞けました。

★宇宙では飲み物を傾けずに飲むのに?!★

宇宙で飲み物を飲むために専用に開発されたエスプレッソカップを使ってコーヒーをどのように飲んでいたかの紹介もありました。コーヒー好きの油井さんはストローで飲むコーヒーをおいしいとは感じず飲まなくなっていましたが、カップで飲むと香りが分かりおいしいと再発見し、香りの大切さが分かったそうです。無重量の宇宙では表面張力と毛細管力を使う特製のカップが役に立ちましたが、同僚のチェル飛行士と共に、地上でやるようについついカップを傾けて飲んでしまい顔を見合わせた逸話も紹介されました。

司会者から、この話は非常にわかりやすかったけど、油井さんはこんなことをするために宇宙へ行ったわけではなく、実験をするために宇宙行ったのですということで、第3幕へ移行。

★日本だからこそ?!★

実験についても、日本が宇宙実験では先頭を走っているタンパク質の成長実験の特徴(Spring 8での解析までパッケージで提供しているのは日本だけ。製薬分野では残された領域は難病の薬になっているため、20年くらい前よりも新薬の候補探しにかかる時間もお金もけた違いに増えているため、宇宙利用も決して高くない時代となってしまった)、小型衛星放出用に使えるエアロックとロボットアームを所有している点など、日本のきぼうモジュールが優れている部分がアピールされました。

余談でしたが、日本人宇宙飛行士は細かい収納や決まったところに使ったものを戻し、整頓が得意というのも、日本人の歓迎される気質としてうなづける内容でした。


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