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冥王星北極の古い地形

最終更新 2016.02.29

NASAの冥王星探査機のニューホライズン(New Horizons)が、冥王星最接近の45分ほど前およそ33,900kmの距離から可視カラー低分解能カメラのラルフ(Ralph/MVIC)により撮影した、冥王星の北極域の画像が紹介されています。

長い渓谷が極地域に亘って垂直に走っており、2枚目の画像で黄色く示された部分はおよそ75キロメートルの幅、並行に走っている緑の渓谷はおよそ10キロメートルの幅を示しており、古い時期に作られたものか、弱い材料で作られた地形と考えられます。この極域の渓谷地域は、ローウェル天文台を設立して冥王星の発見の功労者であるパーシヴァル・ローウェルに因んでローウェル地域と非公式に名付けられています。

画像にある極域では不規則な穴上の部分があり、下の画像で赤く色付けされた不規則な穴状の部分は深さ4キロメートル、幅70キロメートルにも達します。こうした穴状の部分は地表下の氷が溶けるかまたは昇華した時に崩壊を引き起こした部分を示していると考えられます。

この極域の色(写真では強調処理しています)と組成は、冥王星の他の地域では見られないものであり、標高が高い場所は独特な黄色を示しています。高度の低い部分や低緯度にかけて青みがかった灰色へと変化していきます。ニューホライズンの赤外線観測では、極域のローウェル地域にはメタンの氷が豊富であり比較的窒素が少なくなっています。

ひとつの可能性として黄色っぽい領域は、青っぽい領域よりも太陽放射線に長期間さらされた古いメタンが蓄積されたものではないかと、ニューホライズンの研究者が語っています。

source : NASA