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AIMアステロイドミッションのカメラシミュレーション試験

最終更新 2015.12.09

ESAの小惑星衝突ミッション(AIM:Asteroid Impact Mission)は、Asteroid Impact & Deflection Assessment (AIDA)という国際協力ミッションの一部で、NASAのDART(Double Asteroid Redirection Test)と協力して実施する探査計画です。

AIMは2020年10月に打ち上げを予定しており、2022年5月に小惑星ディディモス(Didymos。直径800mの主星を170mほどの月が回っている。)への接近を計画しています。ディディモスの月へ降ろす着陸船は、ドイツのDLRが設計・開発しているマスコット2号(MASCOT-2:Mobile Asteroid Surface Scout-2)で、日本のはやぶさ2ミッションに搭載したものをベースにしています。ディディモスから2500mの距離から降下しはじめ、後にマスコット2号が切り離されます。

ロゼッタの着陸船フィラエが困難を極めたように、小さな対象物に着陸船を安全に着陸させるのは簡単ではありません。AIMは低予算の計画のため、コストのかかる近接センサーの搭載は避け、地表面上の動きを追跡する視覚的な航法ソフトウェアを搭載する予定でいます。

地球との通信を行うためのレーザー光通信パッケージを表面高度を計測するために再利用するかもしれません。カメラで撮影した画像をフレームごとに画像処理して特徴的な地形を抽出し、宇宙船の航法誘導コンピュータに情報を提供する仕組みです。カメラ試験を行う様子を紹介したビデオも掲載されています。

相乗りする2機の超小型衛星(CubeSat)は、着陸船切り離し後に、ディディモスの月の科学観測データを収集するため切り離されます。

米国側の宇宙機DART(Double Asteroid Redirection Test)がその後到着し、ディディモスの月に体当たりする予定で、安全な距離まで後退したAIM軌道機と、2機の超小型衛星はその衝突を観測します。軌道船は、衝突後にも月に近づきその衝突痕など詳細に調査します。AIMは大通信容量の双方向光通信を、深宇宙探査ミッションで実施する予定で、着陸船も含めたデータはアフリカ カナリア諸島のスペイン領テネリフェに設置されたESAの光地上局へ降ろす計画になっています。

source : ESA


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