宇宙技術開発株式会社

初期火星大気の仮説

最終更新 2015.09.03

NASAの火星周回衛星メイブン(MAVEN)は、火星がどのように、大気の殆どと十分な水を失ってしまったのかという謎解明の手助けのため、2013年11月18日に打ち上げ2014年9月21日に火星に到達し基本ミッションを遂行してきています。

公開画像のうちのひとつは、火星を周回する複数の探査機から得たデータを基に、火星のニリ・フォッサ(Nili Fossae)平原地域中の鮮明な地上をカラー合成したマップで、緑色の部分が炭素が豊富な堆積物となっています。

報告では、地上データを、NASAのグローバルサーベイヤーオービター上の熱放射スペクトロメータ(TES)と鉱物マッピング・コンパクト・リコネッサンスイメージングスペクトロメータ(CRISM)とMRO上の2つの電子カメラ、NASAのマーズ・オデッセイオービタ上の熱放射イメージングシステムテミス(THEMIS)が利用されています。

火星表面に液体水が存在するには近年の火星大気は薄すぎ(溶けるとすぐに気化してしまうほど薄い)ます。火星表面には川が削ったと考えられる谷の形状が見られ、液体水のかつての存在を示唆されていて、古代では現在の薄い大気が非常に濃く、気温が暖かくなければならないと考えられてきました。

新しい研究では、古代の火星は、以前考えていたよりももう少し寒く薄い大気であった可能性が指摘されています。雨でなくても雪や氷が時々溶けるだけでも谷の浸食形成は可能であるため、濃い大気でなくても説明ができるとのことです。

いずれにしても、火星大気はほとんどが二酸化炭素で構成されており、大気損失で失われたことがわかっており、その詳細な仕組み解明についてはメイブンがこれから貢献すると考えられます。報告はジャーナル・ジオロジーのオンライン版で掲載されます。

source : NASA