宇宙技術開発株式会社

生命は宇宙環境に耐えて生き残る

最終更新 2015.07.31

宇宙に直接曝(さら)される環境でどれだけの生物が生き残るでしょうか。厳しい宇宙環境に菌類や植物など多くの生命を曝す実験では、近年驚くべき成果が発表されてきています。

過去にもいくつかの実験について紹介しましたが、ここで紹介するのは、昨年から国際宇宙ステーションに設置し、18か月の飛行を始めた欧州宇宙機関ESAの曝露装置エクスポーズR2(Expose-R2)です。4つの実験グループから成る758個のサンプルを搭載していて、中には紅茶キノコ(Kombucha)類も含まれています。

実験ではシールドされていない直射日光と宇宙放射線環境、および真空と厳しい温度環境での生存が試されます。地上実験の月塵を模擬したダストを混ぜたバイオフィルムによる実験では高い耐性が認められ、今回もこうしたバイオフィルム状態での耐性を試されます。解析のため地上に降ろされるのは、来年になる予定です。

生命を構成するアミノ酸は炭素を含んだ有機分子から構成されますが、放射線に曝されることで他のものへの化学変化形成が起こりやすいため変化していきます。しかし、以前行われたESAの実験でも、クマムシや地衣類など多くの生物が厳しい環境で生き残りました。地球にたどりついた隕石の内いくつかには、地球外のアミノ酸に分類されるものが含まれており、彗星や他の小惑星にも、こうしたアミノ酸類が含まれているかもしれません。

source : ESA


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