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ベールを脱いだ木星の真実
目次
火星より更に太陽系の外側には、小惑星帯があり、その更に外側を回るのが木星です。
惑星まで距離は簡単に想像し難いものがありますが、そんな時の地球から太陽までの平均距離(
※)である1天文単位(約15億km)という指標が使われます。
太陽からのおよその距離は、水星が0.387AU、金星が0.723AU、火星が1.524AU、木星は、5.203AU、土星が9.537AU、天王星が19.191AU、海王星が30.069AUとなっています。
木星は遠いだけでなく、今まで紹介した水星・金星・火星とは異なるタイプの惑星です。
木星の直径は実に地球の11倍以上、重力も2倍以上で、非常に強い磁場が存在し、探査船の観測成果としてオーロラも計測されています。
※正確には、地球が太陽を回る時の楕円軌道の長半径
木星探査の距離イメージ
木星の月(衛星)はイオ、エウロペ、カリスト、ガニメデを筆頭に多く存在しており、周囲に小さな粒子が周回する輪が存在することもわかっています。
パイオニアとボイジャーミッションが明らかにした木星の素顔
木星では、これまで近くを訪れた探査機が、NASAの探査機パイオニア10号、11号(Pioneer-10,Pioneer-11)、ボイジャー1号、2号(Voyager-1,Voyager-2)、ガリレオ軌道周回船、探査機と、NASAとESAの共同ミッションであるユリシーズ(Ulysses)とカッシーニ(Cassini)、そしてニューホライズンの9機と、まだ決して多くはありません。また、最初に接近撮影を果たしたパイオニア10号から、ボイジャー2号までの1970年代の木星探査ミッションは、画像が撮影される度に世界中のメディアで大きく取り上げられる華々しいものでした。しかし、その後は火星探査などと同様、接近探査が再開されるまで10年以上の空白期間が生じました。
1972年3月に打ち上げられたパイオニア10号では、1973年12月3日に、木星半径の約2.8倍にあたるおよそ木星上空約20万kmへの最接近を達成しました。
初めて木星を真近に映像としてみることに成功した他、木星は
液体が支配的な環境であり、
強い放射線帯や磁場が存在することを確認し、直接計測を成功させました。パイオニア11号は、10号に続いて1974年12月4日に木星最接近し、
木星の放射線や磁場、オーロラ、電波などを観測し、巨大赤斑の撮影に成功しました。
そのほぼ5年後の1979年3月5日に、ボイジャー1号は木星に最接近し、約1万9000枚の写真を撮影しました。ボイジャー2号も続いて1979年の7月9日に木星に最接近、約1万8千枚の画像を撮影しています。その中で、特に注目を集めたのは、衛星イオの活動状態です。先にパイオニアが通過した後衛星のイオの火山活動が変化していることを観測しました。
木星の衛星イオの活動が木星の磁場に影響を与えていることが、ボイジャー1号と2号によって計測されました。
□NASAが説明しているパイオニア10号(Pioneer-10)の概要(英語)へ
□NASAが説明しているパイオニア11号(Pioneer-11)の概要(英語)へ
□NASAのボイジャー(Voyager)プロジェクトの頁(英語)へ
ガリレオの軌道周回船と探査機があきらかにした木星の真実
1977年にボイジャー1号と2号が打ち上げられたほぼ12年後の
1989年10月18日に、ガリレオ(Galileo)が打ち上げられました。ガリレオは、
軌道周回船(Galileo Orbiter)と
探査機(Galileo Probe)からなるミッションで、その後1995年7月13日に探査機が周回船から切り離され、その年の12月7日に探査機は木星への着陸を行いました。
切り離された探査機は、木星の濃く高温で放射線も強い過酷な環境の中、パラシュートを開いてから57分間はデータを送ってきました。それらのデータは、木星が水素とヘリウムが主要要素のガス主体の星であり、非常に風が強いことなど多くの直接計測値を含んでいます。
軌道周回船は、木星を周回して初めて継続探査を行い、木星の上層大気や電離層、重力場や磁場、プラズマ、木星表面の鉱物組成などを計測し、最後は2003年9月21日に木星大気に突入破壊されました。周回船が観測し見つけた木星の月は実に63個を数えました。
木星の主な4つの衛星についても接近探査が行われ、
エウロペやガニメデ、カリストの地下に凍った塩水の存在の可能性があること、
木星の重力が衛星イオに潮汐力を与えているために形がゆがめられ
活発な火山活動の一因となっていることをつきとめました。データからは、
イオに磁場が存在することや
木星周辺のダストがイオの活動によるものらしいことがわかっています。
<参考サイト>
□NASAのガリレオ(Galileo)プロジェクトのページ(英語)へ