SEDのTopへ  |  事業概要  |  サイトマップ  |  お問い合わせへ

  1. ホーム
  2. ガイダンスと学習
  3. 海洋・環境・気象のグローバル変化について
  4. 植生
植生

植生

植生

「世界規模の緑の変化を見たい」といった場合、SEDは「衛星画像データの利用が最適です」とお答えします。世界の国別統計などの資料でもご覧いただけると思いますが、NASAの紹介するNDVI(植生変化指標)マップの変遷でも「緑の変化」を見ることができます。植生指標は、植物の活性度を測るための指標で、この指標にもいくつかの種類がありますが、多く用いられているのが正規化植生指標NDVIです。

植物の光合成はクロロフィルを計測することでよくわかりますが、可視域の赤の波長帯はこのクロロフィルによって吸収されやすいものとなっています。一方、近赤外の波長帯は植物の葉の細胞構造による反射率が高くなっています。植物の吸収と反射の特性を利用したのがNDVIです。

植生指標(Vegitation Index)
名称 英語表記 特徴
正規化植生指標 NDVI:Normalized Difference Vegetation Index NDVI=(NIR-R)/(NIR+R)
NIR:近赤外波長の観測値
R:赤波長の観測値
-1から1の間の数値をとる。大きい値ほど植物の活性度が高いことを示す。
比植生指標 RVI:Ratio Vegetation Index RVI=NIR/R 土壌と植生の識別、穀物収穫予想などに使われる
差植生指標 DVI:Difference Vegetation Index DVI=NIR-R  

NDVIの値が高いと植物が元気ということですから、より緑色を濃く表示するという方法をとると、見た目にわかりやすい画像となります。 下記サイトでは、世界規模の2000年から2013年の月毎の植生指標変化を色で見ることができます。世界規模のデータの場合、気象観測衛星や環境観測衛星のようにやや低い分解能で高頻度に観測できる画像をよく使います。光学画像のため、雲などについては考慮・除去したデータが使われます。

各地域への活用については、地図データなどと重ね合わせ、統計をとる形で、街毎の緑の変遷や緑被率へ応用することができます。長期間の変遷を少し高い分解能で解析していくには、米国のランドサットや、欧州のSPOT-4、5号Proba-V機に搭載されているVEGITATIONセンサを使うこともできます。高い分解能の衛星画像データを使い、植生を更に分類することにより、どの場所にどんな種類の植物が分布しているのか調べることができます。こうした処理・解析データが農業、森林分野、都市計画、マーケティングなど様々な分野に活用されるデータとなります。

森林破壊

世界的に森林が減少していることは、衛星画像データの裏付けなどからもよく知られています。広範囲の森林の減少を説明するために、私たちはしばしばブラジルのアマゾンが広がるロンドニア地方の森林開発を取り上げています。近年では、光学センサだけでなくSAR(合成開口レーダー)も含めて多くの衛星画像データにより、ロンドニア地方の解析が進められています。長期間の変遷を見るためには、1970年代から長く継続的な観測を続けているランドサットシリーズ(Landsat)のデータがよく使われます。


もちろん、ロンドニアの森林の開発は、都市だけではなく耕地としての活用が多いため、必ずしも「開発された」イコール「破壊された」ではありませんが、計画通りに伐採されていない違法伐採地域などもあり、ブラジル森林の減少に歯止めをかけようとしています。

日本では、だいち(ALOS)衛星の搭載していたSARデータを利用して分類、光学データなどで検証した、森林・非森林データセットが作成・公開されています。

また、乾燥したり、高温が続いた時に起きやすい森林火災などについても、衛星画像データによる観測が続けられています。アフリカやオーストラリア、米国、ロシアの森林地域で、しばしば大規模な森林火災の状況を把握することができます。森林火災による雲・煙の分布は、雲観測やエアロゾル観測センサを搭載する多くのデータで取得することができます。

森林の種類や変遷など「森林分野の利用事例」についてもご覧下さい。

都市開発

都市の開発状況を見るためには、40年間の推移を比較できるランドサット衛星ならではの画像の利用も可能です。下記のNASAサイトではテキサス州のエル・パソという数十キロ四方に広がる田園都市がその姿を変えていく様子が克明にわかります。東京近郊についても、下記サイトで1989年と2011年の簡単な比較画像を見ることができます。

日本でも、東京他沢山の都市の「昭和」の時代からの比較的長い変遷を捕えることができる、衛星画像データが利用できます。

近年では、海外も含めて高い分解能のデータを得ることができるため、緑地やダム、鉄道、パイプラインや公共施設の建設などについても衛星画像データを利用した検討が行うことができます。

砂漠化

衛星画像による砂漠化現象の紹介でよく使われるのが、カザフスタンとウズベキスタンにまたがる塩湖の「アラル海」です。 ランドサット衛星で捉えた変遷データをNASAで紹介しています。

一方、沙漠の緑化への努力については、サウジアラビアの事例などが大規模です。

長期間の変遷把握には、ランドサット衛星搭載センサやTerraおよびAqua衛星に搭載されているMODISセンサデータがよく使われています。