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学習帳9_0:SARの画像(基本情報)

学習帳9_0:SARの画像(基本情報)

1.基本情報 1.1 マイクロ波画像のデータ特性

合成開口レーダー(SAR)は、マイクロ波を放出してその反射を計測するタイプのセンサです。 マイクロ波は雲を透過するため、天候に影響されにくい特徴があります。また、光学センサが太陽光の反射や放射を見ているのに対し、SARは自分が出したマイクロ波の反射を計測しています。そのため昼夜問わず観測したデータを利用することができます。

光学センサとSARによる観測の違い
図1.1-1 光学センサとSARによる観測の違い

マイクロ波は理科年表によると「1mよりも短い波長の電波」と定義されていますが、SARで利用するマイクロ波はX帯(3cm程度)、C帯(5cm程度)、L帯(24cm程度)といいったマイクロ波です。更に短い波長帯の方を準ミリ波、ミリ波帯と呼んでいます。 電波はその波長よりも小さな物質を透過する性質を持つため、SARに利用される波長は、雲(半径10μm程度)や雨粒(半径1mm程度)なども透過して地表まで到達します。

マイクロ波の波長
図1.1-2 マイクロ波の波長

1.基本情報 1.2 観測原理

衛星から進行方向に直角に、右斜め下あるいは左斜め下に向かいマイクロ波が照射されます。同じ方向に戻ってくるマイクロ波(後方散乱)をデータとして計測します。

データ取得イメージ
図1.2-1 データ取得イメージ

衛星の直下点の地上での進行方向を「アジマス方向」と呼びます。それに直角なマイクロ波の照射方向を「グランドレンジ方向」と呼びます。

1.基本情報 1.3 電波の照射方向と明るさの補正

マイクロ波を照射する方向を「スラントレンジ方向」と呼びます。真下からビームをあてる方向に向けた角度を「オフナディア角」、撮影地の天頂方向から衛星の方向を「入射角」と呼びます。画像注文時にはビーム中心のオフナディア角や入射角を意識して設定する必要があります。衛星は広い範囲像を撮影することから地球の丸みの影響を受け、入射角がオフナディア角よりいつも若干大きくなります。

SARの撮影方法
図1.3-1 SARの撮影方法

また、電波の照射方向により、受信する信号の強度が違ってきます。 近くから帰ってくる電波の方が明るく受信できるため、直下に近い(入射角が高い)方が明るく(強い信号で)、衛星から遠い方が暗く(弱い信号に)なります。オリジナル画像は、地上側「グランドレンジ方向」に明るさを補正する必要がでてきます。

1.基本情報 1.4 グランドレンジ方向の距離の補正

SARの分解能力
図1.4-1 SARの撮影方法分解能力

SARでは、衛星から地上の対象物までの距離を電波が反射して戻ってくるまでの時間で測定します。つまり、上図1.4-1で「電波の通り道の長さ」を測定するわけです。これをスラントレンジと呼びます。
SARの画像を作成する場合、グランドレンジ方向はこのスラントレンジで目盛るのが素直な方法なのですが、これだと画像上の長さと地上の長さの対応が一定でなくなる、という問題があります。上の図にあるように、画像上の1目盛は衛星に近い部分ではより長い地上での距離に対応し、衛星から遠い部分では画像上の同じ1目盛がもっと短い地上での距離に対応することになります。この場合、画像は衛星に近い部分が圧縮されたようになります。
この現象を避けるため、画像のグランドレンジ方向の目盛を地上での長さに対応したものになるよう補正することがあります。