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学習帳7:異なる波長のデータを利用して雪と雲を見分ける

学習帳7:異なる波長のデータを利用して雪と雲を見分ける

米国の地球観測衛星ランドサットシリーズの最新衛星であるLDCM衛星(Landsat-8)の画像をとりあげて、各波長の特性を見てみましょう。 ランドサット8号には、陸域イメージャOLIと熱赤外センサTIRSが搭載されています。 ランドサット4号や5号のセマティックマッパー(TM)やランドサット7号のセマティックマッパープラス(ETM+)と対応する波長が設定されていますが、近年の流行を受けていくつかの波長が増えています。
各波長をバンド(band)と呼び衛星毎に様々な波長のデータを取得するため、固有のbandナンバーがついています。

陸域イメージャ(OLI)では、 band2が青(450-515nm)、band3が緑(525-600nm)、 band4が赤(630-680nm)の波長に対応しているので、 これに従ってトゥルーカラーの富士山近辺の画像を作成すると次のようなものになります。甲府盆地を中心に山側と南の富士山、相模湾がわずかに見える部分を拡大してみましょう。2013年12月29日に撮影された画像です。

富士山近辺の画像

富士山周辺のカラー画像(RGB:バンド432)

次にひとつの波長だけの画像を見てみます。band2の青色(450-515nm)の画像にするとその波長の光を強く反射あるいは放射しているところほど値が高いので白く映ります。可視域の画像では、市街地や乾燥した裸地など可視光を強く反射するものは白く、森林や水域など反射が弱いものは黒く見えます。雲や雪も白く見えます。
青の波長は可視域の中で最も短い波長で大気の散乱を最も受けやすく、薄いもややかすみなどが映ることもあります。

band2
band-2

band3は緑色から黄色(525-600nm)に亘る波長帯ですが、青側の画像より水がはっきり黒く映り、水域と陸域の区別がしやすくなっています。

band3
band-3

band4の赤色(630-680nm)の波長帯の画像では、緑の波長帯より山麓の植物からの反射がやや強く映る部分もありますが、見た目は余り大きな差とはなりません。

band4
band-4

Band5は近赤外(845-885nm)の波長帯の画像で、水域が暗く、それ以外の陸域や植生が明るく映ります。特に植物からの放射をよくとらえる波長のため、植生調査などに適しています。

band-5
band-5

ランドサット8号のOLIは中間赤外の波長が2つから3つに増えています。 従来の中間赤外にほぼ対応しているのがband6、band7となっています。

Landsat-4/5
セマティックマッパー(TM)
Landsat-7
セマティックマッパープラス(ETM+)
Landsat-8(LDCM)
陸域イメージャ(OLI)
band5中間赤外 1550-1750nm
band7中間赤外 2080-2350nm
band5中間赤外 1550-1750nm
band7中間赤外 2090-2350nm
band6:中間赤外 1560-1660nm
band7:中間赤外 2100-2300nm
band9:中間赤外 1360-1390nm

>他の波長についてLandsat衛星・センサの概要・諸元

これらの波長の特性としては、可視域では同じように白くて区別しにくい雪と雲を区別することができることです。中間赤外は雪の部分で吸収され暗く映るため、雲が明るく映ることから雲部分を区別することができます。

band-10
band-10

ランドサット8号は熱赤外センサTIRSを搭載しています。データ中にはband10、band11となっており、熱赤外の波長も1つから2つに増えています。 画像は、熱赤外band10(10,600-11,200nm)です。
熱赤外域の画像は他の波長よりぼけた感じに見えますがこれは他の波長の分解能30mと比較して分解能が低いためです。 熱赤外域の特徴は低い温度ほど暗く、高い温度になるに従って明るく映ることです。利用した画像は、山頂などに雪がある2013年12月29日撮影の画像ですので、都市域や山地の谷部分は暖かいので白っぽく映り、山の尾根や富士山の頂上付近は温度が低いため黒く映っている様子がわかります。また、冬場の水域は周囲の陸地より暖かいこともよくわかります。