12月打ち上げ嫦娥四号は月の南極付近に着陸しローバーを展開

公開日 2018.12.10|最終更新 2019.01.07

中国の発表によれば、日本時間2018年12月8日(土)午前3時23分に、中国の月探査ミッション嫦娥四号(Chang'e-4)を搭載した長征3Bロケットが、四川省 西昌衛星発射センターから打ち上げられました。打ち上げは順調に推移し、近地点高度約200km遠地点高度約42万kmの月を目指す予定軌道に遷移しました。中国は、当初の予定通り26日の飛行後、月面に着陸を実施し、成功について発表しました。

嫦娥四号は、日本時間2019年1月3日(木)午前11時26分、ローバーを含む着陸機を月の裏側で南極に近い位置にあるエイトケン盆地(Aitken basin)の東経177.6度南緯45.5度付近に降下・着陸しました。月裏側から地球への直接通信ができないため、あらかじめ5月に中継衛星「鵲橋」(Queqiao)が地球と月の重力平衡点のひとつであるL2軌道(ラグランジェポイント2:地球月間の地球から遠い月の裏側方向の平衡点)に打ち上げられています。

日本時間の3日午前11時15分に、北京の管制センターからの信号が送信され、月面15kmから着陸機は降下していきました。秒速1.7kmで高度6-8kmまで進み探査機の速度や姿勢を調整し、高さ100mのところで障害物を避ける調整を行ってゆっくりと垂直に降下し、降下開始約690秒後に探査機は着陸しました。

着陸機とローバーは先の嫦娥三号のミッションを基本としたものです。嫦娥四号の着陸後のミッションには、月面での低周波電波天文観測のため、0.1-40MHz帯の観測を行う低周波電波スペクトロメータ(LFS:low-frequency radio spectrometer)などが搭載されています。この波長帯は、地球が放射する0.2-20MHz帯を含んでいますが、月の裏側となるため地球のノイズを気にせず電波強度を計測できます。着陸機に搭載されるローバー「玉兎2号」は6つの車輪をもつタイプです。

中国および欧米メディア報道によれば、嫦娥四号は約3,780kg、着陸船は約1,200kg、探査ローバーは約140kgの重さとのこと。着陸機には7つのミッション装置に日陰時も電力を供給できるよう原子力発電ユニット(RTGエジェネレータ)も搭載されています。ローバーは、着陸から約12時間後に月面に展開され、ゆっくりと太陽光パネルを広げて走行したことが確認されたとのことです。ローバーは土壌サンプルを採取分析することができるとされています。


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