火星へ向かう「マルコ」の撮影した地球と月

最終更新 2018.05.16

マルコ(MarCO:Mars Cube One)は、日本時間2018年5月5日夜に打ち上げられた火星探査機インサイト(Insight)と共に、火星へと向かった2機のキューブサットです。打ち上げ後、インサイトとは別にロケットの上段から切り離されて、独自に火星に向かっています。深宇宙へと向かった初めてのキューブサットで、独自の通信・航行技術を試験するための衛星です。

マルコは、5月8日に、地球から100万キロメートル離れるというCubeSatによる遠距離記録を樹立しました。5月9日には、そのうちの1機MarCO-Bが、地球とその月を撮影し、5月15日にその画像が公開されました。写真の右側は展開されたハイゲインアンテナの一部で、中央には地球と月が小さく写っています。

さて、インサイトが火星に降下・着陸を実施する時は、既に火星を周回中のマーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)がインサイトからUHF帯でデータを受信し、地上側とX帯を用いてデータを送信する予定です。しかし、マーズ・リコネッサンス・オービターは同時に複数の周波数帯の電波を使ったデータ送受信が行えなえないため、インサイトの着陸後の安否のデータを得るには、1時間以上必要となります。

マルコの大きさは36.6cm×24.3cm×11.8cm(6Uサイズ)とコンパクトですが、UHF帯の通信とX帯の通信が行えます。独自に通信・航行する試験衛星マルコは2機あるうえ、X帯もUHF帯も送受信可能のまま運用できるため、大気圏への突入・降下・着陸時のデータの中継をリアルタイムで行うことができます。マルコはインサイトのデータ中継に必須ではありませんが、上手くいけば実証試験としてですがデータ中継に利用できます。もし成功すれば、将来の火星探査機の突入・降下・着陸時のデータの中継に使うようになる可能性があります。

source : NASA


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