欧州の月探査キューブサット計画は2機を選定

最終更新 2018.01.30

欧州宇宙機関ESAでは、米国のオリオン無人機EM-1に搭載する月ミッションの選定を、昨年から実施してきました。昨年5月の段階で、以下の4つのCubeSatが候補に選ばれていました。

  • ムーンケア (MoonCARE)
  • 低周波探査機 (Low-frequency Explorer)
  • 揮発性物質と鉱物マッピング軌道機 (VMMO:Volatile and Mineralogy Mapping Orbiter)
  • ルナ・メテオロイド・インパクト・オービター 月の隕石衝突観測装置 (Lunar Meteoroid Impacts Observer)

最終的に選定されたのはルナ・メテオロイド・インパクト・オービターとVMMOの2機で、次点は残り2機となります。ルナ・メテオロイド・インパクト・オービターは、12Uサイズのキューブサットで、月の裏側に位置するラグランジュ点に投入して、地球からは観測できない、月の裏側で起きる隕石の衝突光を検出します。観測結果は、将来の月居住基地での隕石衝突対策などに利用できます。

VMMOは、12Uサイズのキューブサットで、日の当たる地域の上空から、月の資源の地図化を行います。高解像度カメラを使って10mの観測幅で走査し、直径20kmのクレーター内の氷の高解像度マップを260日かけて作成します。地球へのデータ送信は、実験も兼ねてレーザ通信で行います。
また、月の南極地域のクレーターの永久影内の氷の存在を、レーザーを使って探査します。氷や他の揮発物質の分布を観測し、2週間にわたって続く月の夜の期間に月表面で起きるこれらの物質の凝集と移動の変化を調査します。VMMOのもう一つの目的は放射線計測で、観測機器と有人探査に有効な詳細な放射線環境のモデル作成を行います。

なお、搭載の米国オリオン無人機EM-1(Exploration Mission-1)の打ち上げは、昨年9月になって見直し事項が出たため、2018年から延期されており、米国メディアによれば2020年6月頃の見込みと伝えられています。

同オリオンに相乗り予定の日本の機体には、6Uサイズのエクレウス(EQUULEUS)、超小型月探査技術実証機「おもてなし(OMOTENASHI)」、地球・月圏での低エネルギー軌道制御技術の実証や地球を覆うプラズマ観測などの科学観測が予定されています。

source : ESA


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